金沢大学・血液内科・呼吸器内科
※記事カテゴリからは過去の全記事をご覧いただけます。
<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2009年01月28日

DICで、FDP(Dダイマー)の上昇しない意義(図解35)

DIC35

 

 FDP(Dダイマー)は、播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断の上で、最も重要なマーカーの一つです。世界中には、多くのDIC診断規準が存在しますが、FDP(Dダイマー)が入っていない診断基準は一つもないでしょう。

日本においても、厚生労働省(旧厚生省)DIC診断基準、急性期DIC診断基準などが存在しますが、FDPまたはDダイマーは最も重要なマーカーの一つと認識されています。

しかし、FDP(Dダイマー)の評価には注意が必要です。
血栓が存在しない場合(これは生体にとって良い状態です)であっても、血栓が存在するが溶解しない場合(これは生体にとって悪い状態です)であっても、どちらであってもFDP(Dダイマー)は上昇しないのです。

生体にとって、不都合な時も、都合の良い時も同じ変動をするマーカーは臨床的意味があるのでしょうか。。。。。。?

(続く)


 

以下で、DIC関連記事とリンクしています。


NETセミナー:「DICの病態・診断」へ

NETセミナー:「DICの治療戦略」へ
 

播種性血管内凝固症候群(DIC)【図説】(シリーズ進行中!!)

DIC(敗血症、リコモジュリン、フサン、急性器DIC診断基準など)

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:10| 播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解) | コメント(0) | トラックバック(0)

◆この記事へのトラックバックURL:

http://control.bgstation.jp/util/tb.php?us_no=426&bl_id=391&et_id=27515

◆この記事へのコメント:

※必須