金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年06月24日

後天性第XIII因子欠損症治療:ステロイド, リツキシマブ他

論文紹介です。

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「後天性第XIII因子欠損症の治療戦略」

著者名:Boehlen F, et al.
雑誌名:Thromb Haemost   109: 479-487, 2013.


<論文の要旨>

後天性第XIII因子欠損症の報告は60例未満であり、そのほとんどの症例では明らかな臨床症状がみられています。

後天性第XIII因子インヒビターの治療戦略を示す上で、著者らは65万男性症例を提示しています。


その症例は異常出血の既往はありませんでしたが、高力価の第XIII因子インヒビターの出現に伴い突然に大量出血をきたしました。

経過観察の3年間の今に至るまで基礎疾患はみられていません。

プレドニゾン、リツキシマブ、サイクロフォスファマイド、免疫グロブリン、免疫吸着、免疫寛容の各治療を行いましたがインヒビターは消失しませんでした。

ただし、力価は低下して1年以上にわたり出血はみられなかったため臨床効果はみられました。

なお、本症例は静脈血栓塞栓症も有していました。


著者らの後天性第XIII欠損症におけるインヒビター除去の治療戦略は、以下のように提案されています。

第1選択薬:ステロイド ±(サイクロフォスファマイド or リツキシマブ)

第2選択薬:その他の免疫抑制薬(マイコフェノレート、サイクロスポリンAなど)

第3選択薬:免疫吸着 ± 免疫寛容療法


<リンク>
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:52| 出血性疾患