金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年11月14日

第18回欧州血液学会(EHA):ポスターセッション

第18回欧州血液学会(EHA):スウェーデン・ストックホルムより続く。


第18回欧州血液学会(EHA)に参加して」(2) by  高松博幸(平成12年度入局)

6月13日(第1日目)は企業共催のシンポジウムが行われました。

ASH同様のスタイルのシンポジウムで、各血液疾患分野がサマライズされ、頭を整理することができました。


6月14日(第2日目)にはすべての教育講演が午前・午後の2回行われ、余裕をもって聴講することができました。

MDSの教育講演では日本の小川誠司先生がご講演され、あらためてご研究のすごさを認識しました。

また、夕方からはポスターセッション、6月15日(第3日目)の夕方からもポスターセッションが行われました。

ポスターセッションでは赤い帽子をかぶった座長が各ポスターの前で演者にプレゼンテーションを促し、聴衆や座長から2-3個の質問が出るというものでした。

ポスターセッションでは欧米の学会でよくあるようにアルコールが振る舞われ、酔っている参加者も多く、座長が最後のポスターまで時間内に到達しないということもよくあるようでした。

私は今回2演題をポスターで発表したのですが、1演題はちゃんと座長が現れましたが、もう1演題の座長は時間内に現れませんでした。

また、EHAでは多くの演題がポスターに回されるため、いわゆる著名な先生もポスターの前で発表されていました。

私の横のポスターではダナファーバー癌研究所 (DFCI)のDr. Paul Richardson(骨髄腫領域では極めて著名な研究者)が発表されていましたが、以前にDFCIで患者のコンサルテーションをさせていただいたこともあり、自分のポスターの内容を少し聞いてもらえたのは幸いでした。


6月15日(第3日目)、16日(第4日目)にはSimultaneous Session, Plenary Session, Presidential Symposiumなどの発表がありました。

Presidential Symposiumは優秀演題を発表する場でしたが、6演題中2演題が日本人の発表でした。

 

私は今回2演題をポスターで発表しました。

1演題目では日本造血細胞移植学会の一元管理(TRUMP)データを用いた自家移植施行多発性骨髄腫の予後因子解析を行いました。

その結果、欧米同様に新規薬剤導入後の治療成績は向上しており、ISSのIとIIではOSに差が見られないことが明らかになりました。

また、2演題目では多発性骨髄腫の微小残存病変を症例特異的PCR法と次世代シークエンサー法で解析し、その感度や利便性を比較検討しました。

次世代シークエンサーでの微小残存病変の検出は極めて高感度(100万個に1個の骨髄腫細胞を検出可能)でかつ症例特異的なプライマーの設計も不要であるため、今後の微小残存病変検出の主流になると思われます。

EHA会場では、次世代シークエンサー解析で共同研究を行っている米国Sequenta社 (南サンフランシスコ市)のDr. Malek Fahamとも直接打ち合わせをすることができ、非常に有意義でした。


(続く)第18回欧州血液学会(EHA):共同研究


<リンク>:臨床に直結する血栓止血学

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:52| その他