金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2015年11月08日

症例から学ぶDIC(7)症例2の提示

症例(2)
症例から学ぶ播種性血管内凝固症候群(DIC)(インデックス)

患者:70歳代、男性

主訴:全身性出血傾向
既往歴:繰り返す右肺炎。
家族歴:特記事項なし。

現病歴:
平成○年5月17日、出血性胃炎にて近医入院。
同年7月、腰痛の針治療を行ったところ臀部に大皮下血腫をきたし赤血球輸血1,000mLを必要としたが、塞栓術でようやく止血した。
同年10月、魚骨が頬粘膜に刺入したところ止血せず、耳鼻咽喉科で縫合したが大血腫を形成した。
10月18日当科入院。


入院時現症:
皮下出血&皮下血腫多数。

口腔内出血&血腫形成(縫合糸あり)。

入院時検査所見:


2



血小板数低下(著減ではない)、フィブリノゲン低下、FDP&Dダイマー上昇、TAT&PIC上昇(PICは著増)、α2PI著減。

肝腎障害はありまあせん。

この中でも、PIC上昇、α2PI著減は際立った所見です。

症例から学ぶ播種性血管内凝固症候群(DIC)(インデックス)


 <リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:29| DIC