金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2012年02月09日

DICの治療:補充療法


DICの治療:遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤より続く


DICの治療(治療法別)(6)補充療法 

3) 補充療法

血小板や凝固因子の著しい低下(消費性凝固障害)のため出血がみられる場合には、補充療法を行います。

血小板の補充目的としては濃厚血小板(platelet concentrates:PC)、凝固因子の補充目的としては新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma:FFP)を用います。


通常、PCは血小板数2万/μL程度以上に維持されることを目安に輸注します。

PC 10〜20単位/1回を、必要があれば経日的に繰り返します。


FFP は、フィブリノゲン100mg/dl未満またはPT比1.7以上になるような症例では必要になることが多いです。

FFP 400〜500mL程度/1回を、必要があれば経日的に繰り返します。



(続く)DICの治療:抗線溶療法


【リンク】
 
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:03| DIC