金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年07月26日

CBT(コアカリ):血管修復と止血機序

CBT(コアカリ)の問題紹介と解説です。

再現問題のため、実際の問題と若干違っているかも知れません。あしからず。


血管の修復機構で一番最後に起こるのはどれか。

A 血小板凝集
B 凝固活性化
C 線維素溶解
D 白血球のローリング
E 血小板粘着


(解説)
A 一次止血のステップでは、血小板粘着のあとに、血小板凝集がみられ、その後に二次止血へとつながっていきます。

B 血小板を反応の場として、多くの凝固因子が集結して最終的にはトロンビンという重要な酵素ができます。トロンビンはフィブリノゲンをフィブリン転換して止血反応が完結します(止血血栓が形成されます)。

C 過剰な血栓は、線維素溶解(線溶とも言います)作用によって分解されます。

D 炎症があると炎症性サイトカイン(TNF、IL-1など)の作用によって血管内皮に接着因子(E-セレクチン)が発現し、白血球が血管内皮に結合するようになり白血球のローリングがみられます。

E 血小板粘着は止血の最初のステップです。


(止血機序)
 
血管が破綻しますと血管外のコラーゲンが露出してそれに対して血小板が集まってきますが、この現象を血小板粘着と言います。

さらに多くの血小板が集合しますが、これを血小板凝集と言います。

血小板粘着時に血小板とコラーゲンの間を埋める、言わば糊とも言える成分をvon Willebrand因子、血小板凝集時の糊にあたる成分がフィブリノゲン(Fbg)です(ここまでが一次止血)。


血小板を反応の場として多くの凝固因子が集まり、最終的にはトロンビンと言う鍵酵素が産生されます。

トロンビンがフィブリノゲンをフィブリンに転換すると凝固が完結し止血に至ります(ここまでが二次止血)。

形成されたフィブリンを強固にする(フィブリン分子を架橋化する)のが第XIII因子です。

 

(答え)C


<リンク>

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:06| 医師国家試験・専門医試験対策