金沢大学・血液内科・呼吸器内科
※記事カテゴリからは過去の全記事をご覧いただけます。
<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2014年06月04日

血小板:CBT(コアカリ)

CBT(コアカリ)の問題紹介と解説です。受験生の記憶による再生問題ですので、実際の問題とは違っている可能性があります。

血小板を作るのはどれか.

a 巨核球
b 網赤血球
c 形質細胞
d 単球
e 好酸球


(解説)

血球は骨髄で産生されます。血小板は巨核球から産生されます。

巨核球はその名の如く巨大な核を有し、骨髄中最も巨大な細胞です。

骨髄塗抹標本では、引き終わりに観察されやすいです。

a 巨核球から血小板が産生されます。

b 赤芽球→網赤血球→赤血球と分化します。

c 形質細胞は抗体を産生します。なお、骨髄腫では、異常な形質細胞が増加します。

d 単芽球→前単球→単球と分化します。

e 好酸球は白血球分画の一つで、アレルギー反応の制御を行っています。


(正解)

a


(備考)

骨髄において巨核球の細胞質が分解して血小板が産生されます。

巨核球が増加する疾患としては、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、原発性血小板血症、真性多血症、骨髄繊維症などが知られています。

巨核球が減少する疾患としては、再生不良性貧血などが知られています。

 

<リンク>「臨床に直結する血栓止血学」

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:23| 医師国家試験・専門医試験対策