金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2014年09月15日

血液内科学卒業試験:播種性血管内凝固症候群(DIC)

平成26年度 血液内科学卒業試験(BSL評価試験)
平成26年9月9日(火)(60分間)

播種性血管内凝固症候群(DIC)について以下に記載されている。

敗血症などの重症感染症に合併したDICにおいては、( B )が著増し線溶抑制状態にあるため、多発した微小血栓が残存しやすい。

このような病態に対して、抗線溶療法を行うことは理論的にも問題があり、絶対禁忌である。

敗血症症例に対して抗線溶療法を行ったという臨床報告はないが、敗血症DICと病態が近似したLPS誘発DICモデルに対してトラネキサム酸を投与すると、出血症状は軽快するが臓器障害は著しく悪化し死亡率も高くなる。

一方、重症の出血症状をきたした線溶亢進型DICに対して、ヘパリン類の併用下にトラネキサム酸を投与すると、出血症状が劇的に改善することがあるのも事実である


( B )に当てはなるのはどれか。1つ選べ。

a.    D-ダイマー
b.    プラスミノゲン
c.    アンチトロンビン
d.    組織プラスミノゲンアクチベータ
e.    プラスミノゲンアクチベータインヒビター




(解説)

これもサービス問題です。

試験時間内に、DICの勉強をしていただければとの思いで問題が作成されています。


(正答)e


<リンク>
推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
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参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:41| 医師国家試験・専門医試験対策