金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2012年09月09日

内科学卒業試験(血液内科学):出血&血栓傾向

平成24年度 内科学卒業試験(BSL評価試験)血液内科学
平成24年9月3日(月)

問題の紹介と正答の記事を続けさせていただきます。


13.    下記の疾患のうち出血傾向,血栓傾向の両者がみられる疾患・病態はどれか.一つ選べ.

a.    高PAI血症

b.    高Lp(a)血症

c.    Trousseau症候群

d.    電撃性紫斑病

e.    Bernard-Soulier症候群


(解説)


a. 血栓性素因です。

b. 血栓性素因です。

c. 血栓性素因です。悪性腫瘍に合併する、遊走性血栓性静脈炎です。

d. 先天性プロテインC欠損症(ヘテロ接合体)にワルファリンを投与した場合、あるいは先天性プロテインC欠損症(ホモ接合体)でみられます。DICと類似した血栓傾向です。皮膚の微小循環レベルで微小血栓が多発します。二次的に、紫斑をきたします。

e. 先天性出血性素因です。血小板膜糖蛋白であるGPIb/IXの欠損症です。


(解説)  d

 

<リンク>

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集
 

 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:53| 医師国家試験・専門医試験対策