金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年05月10日

幼若血小板比率(IPF)(4) 症例

幼若血小板比率(IPF)(4) 症例

参考:幼若血小板比率(IPF)/網血小板:インデックス

 幼若血小板比率(IPF)(3) 注意点より続く。

症例1

82歳の男性。歯肉出血のため来院。
白血球5,600/μL、Hb 8 g/dL↓、血小板0.2万/μL↓、網赤血球6.3万/μL(基準値2.5-9.0)、IPF 18%↑、ALT 12 IU/L、LDH 207 IU/L、T-bil 0.4 mg/dL、FDP 0.5 μg/mL。

診断:特発性血小板減少性紫斑病


症例2

48歳の男性。B型肝硬変・肝細胞癌で通院中、汎血球減少を指摘され来院。
白血球2,400/μL↓、Hb 13 g/dL↓、血小板3.5万/μL↓、網赤血球4.0万/μL(基準2.5-9.0)、IPF 9.6%↑、ALT 27 IU/L、LDH 171 IU/L、T-bil 1.8 mg/dL、FDP 1.8 μg/mL。

診断:脾機能亢進症


症例3

37歳の男性。6週前から階段昇降時息切れが出現したため来院。
白血球2,600/μL↓、Hb 8 g/dL↓、血小板3.8万/μL↓、網赤血球2.1万/μL↓(基準2.5-9.0)、IPF 2.3%、ALT 17 IU/L、LDH 270 IU/L↑、T-bil 0.7 mg/dL、FDP 0.5 μg/mL。

診断:中等症再生不良性貧血



(続く)幼若血小板比率(IPF)(5) IPF測定が有用な疾患・病態
 

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:22| 出血性疾患