金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年08月16日

血液内科学系統講義試験:貧血など

平成25年度血液内科学系統講義試験<細胞移植学(血液内科)> 


鉄欠乏性貧血の診療に関する記載のうち正しいはどれか。

(1)    ヘリコバクター・ピロリの除菌が有用なことがある。
(2)    血清中の総鉄結合能は低下する。
(3)    治療の基本は鉄剤の静脈内投与である。
(4)    どれだけ検査しても原因が不明の場合、虚偽性貧血を疑う。
(5)    鉄剤の内服でもっとも多い副作用は消化器症状である。

a. (1) (2) (3) b. (1) (2) (5) c. (1) (4) (5) d. (2) (3) (4) e. (3) (4) (5)


(解答)c


治療法で正しい結びつきはどれか。

(1)    赤芽球癆 − 副腎皮質ステロイド
(2)    骨髄異形成症候群 − 脱メチル化薬
(3)    自己免疫性溶血性貧血 − 蛋白同化ステロイド
(4)    先天性再生不良性貧血 − 抗胸腺細胞グロブリン
(5)    輸血後鉄過剰症 − デフェラシロクス

a. (1) (2) (3) b. (1) (2) (5) c. (1) (4) (5) d. (2) (3) (4) e. (3) (4) (5)

(解答)b


骨髄異形成症候群に関する記載のうち正しいはどれか。一つ選べ。


(1)    根治療法は同種造血幹細胞移植に限られる。
(2)    血球減少は一血球系統だけのこともある。
(3)    ほとんどの例で染色体異常が検出される。
(4)    第8染色体異常は予後不良である。
(5)    診断の決め手になるのは、骨髄における血球形態異常の存在である。

a. (1) (2) (3) b. (1) (2) (5) c. (1) (4) (5) d. (2) (3) (4) e. (3) (4) (5)

(解答)b


溶血性貧血に関する記載の中で正しいのはどれか?

(1)    日本でもっとも多い遺伝性溶血性貧血はαサラセミアである。
(2)    PNH患者の血球では単球上のGPIアンカー膜蛋白発現は正常である。
(3)    自己免疫性溶血性貧血の中にはクームス試験陰性例が存在する。
(4)    網状赤血球は通常は10万/μL以上に増加する。
(5)    ハプトグロビンは低下している。

a. (1) (2) (3) b. (1) (2) (5) c. (1) (4) (5) d. (2) (3) (4) e. (3) (4) (5)


(解答)e



疾患と検査所見との組み合わせで正しいのはどれか.

(1)    遺伝性球状赤血球症―高張食塩水に対する抵抗性の減弱
(2)    βサラセミア―ヘモグロビンSの検出
(3)    再生不良性貧血―骨髄におけるリンパ球の相対的増加
(4)    血栓性血小板減少性紫斑病―vWF-cleaving protease活性の低下
(5)    発作性夜間ヘモグロビン尿症―尿中ヘモジデリン陽性

a (1), (2), (3) b (1), (2), (5) c (1), (4), (5)  d (2), (3), (4) e (3), (4), (5)

(解答)e

 

<リンク>

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:14| 医師国家試験・専門医試験対策