金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2014年07月24日

血液内科学系統講義試験:血管内皮

平成26年度血液内科学系統講義試験:細胞移植学(血液内科)

平成26年7月22日 (火)試験時間 16時30分〜17時30分(60分間)


問18.血管内皮の抗血栓作用と関連しているのはどれか。誤っているものを1つ選べ。

a.    エンドセリン(ET)
b.    アンチトロンビン(AT)
c.    トロンボモジュリン(TM)
d.    プロスタサイクリン(PGI2)
e.    組織プラスノゲンアクチベーター(t-PA)


(解説)
a.    血管収縮作用があります。血栓傾向になります。

b.    アンチトロンビン(AT)は血管内皮のヘパリン様物質に結合して、抗血栓的に作用しています。

c.    血管内皮に存在します。トロンビンを補足するのみでなく、トロンビン-TM複合体は、凝固阻止因子のプロテインCを活性化します。

d.    プロスタサイクリン(PGI2)は、血小板機能抑制作用、血管拡張作用を有して、抗血栓的に働きます。

e.    組織プラスノゲンアクチベーター(t-PA)は線溶因子です。プラスミノゲンをプラスミンに転換します。プラスミンが血栓を分解します。


(正答)a

 
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血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
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参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:23| 医師国家試験・専門医試験対策