金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年10月03日

DICの治療:医師国家試験 問題対策

DICの病型分類 :医師国家試験対策から続く。


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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(22)


播種性血管内凝固症候群(DIC)[その4]
【重要疾患】【必須】

Disseminated Intravascular Coagulation


<DICの治療>


1. 基礎疾患の治療:いかなる場合も最重要.


2. 抗凝固療法:ヘパリンなど

(抗凝固療法の考え方) 
・DICの本態は極端な凝固活性化状態。
抗凝固療法により凝固活性化に歯止めをかける。


3. 補充療法
・濃厚血小板(血小板の補充)
新鮮凍結血漿(凝固因子の補充)


4.  抗線溶療法(トラネキサム酸<商品名:トランサミン>など)
線溶抑制型のDIC(敗血症に合併したDICなど)では絶対禁忌!

(参考:DICに対するトランサミン投与と死亡率 へ)

 

<抗凝固療法の実際> DIC治療薬

1. ヘパリン【既出】
アンチトロンビン(AT)の作用を加速する.
最近は,出血の副作用の少ない低分子ヘパリンも(ヘパリン類の特徴へ).

2.    アンチトロンビン濃縮製剤【既出】
ATの低下したDICではヘパリンの効果が期待できないため、本剤を併用する。

3. 合成抗トロンビン薬
メシル酸ガベキサート ( FOY )
メシル酸ナファモスタット( FUT )(商品名:フサン)

4. 遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤(商品名:リコモジュリン)【新薬】

 


(続く)
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)



 【関連記事】

血液凝固検査入門(インデックスページ)ー図解ー

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:16| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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