金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年09月11日

血液凝固検査:医学部血液内科試験問題

本年度の、血液内科「病棟実習」試験 問題紹介と解説を続けたいと思います。
今回の問題は、正答率99.1%です。

このタイプ問題は、金沢大学では毎年出題されています。出題者が変更されないかぎり今後も毎年出題されるでしょう。高い正答率を期待している問題ですので、答率99.1%は嬉しい数字です。

 参考:血液凝固検査入門(図解シリーズ)

 

血栓止血関連マーカーの変動を示した下記の記載のうち正しいものはどれか.1つ選べ.

 

  出血時間 PT APTT HPT
第XIII因子インヒビター 正常 正常 延長 正常
von Willebrand病 延長 正常 延長 低下
ワルファリン内服 正常 延長 延長 正常
アスピリン内服 延長 正常 延長 正常
血小板無力症 延長 正常 正常 正常

PT:プロトロンビン時間APTT:活性化部分トロンボプラスチン時間、HPT:ヘパプラスチンテスト

(解説)

1)第XIII因子インヒビターでは、APTTは正常です。

2)von Willebrand病では、HPTは正常です。

3) ワルファリン内服では、HPTは低下します。

4)アスピリン内服では、APTTは正常です。

5)全て正しいです。


(正答)

血小板無力症

  

【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:09| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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