金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2011年12月16日

TTP & HUS:金沢大学血液内科試験問題


播種性血管内凝固症候群(DIC):金沢大学血液内科試験問題
より続く

平成23年度 金沢大学血液内科学系統講義試験:細胞移植学(血液内科)<問題の紹介と正答>


問15.    血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)および溶血性尿毒症症候群(HUS)の両者に共通した所見の記載として正しいはどれか。1つ選べ。


a.    血清LDHの低下
b.    網状赤血球の上昇
c.    ADAMTS13活性の低下
d.    直接ビリルビンの上昇
e.    血清ナトリウムの上昇


(解説)

a. 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)および溶血性尿毒症症候群(HUS)では、いずれもLDHは上昇します。
b. 両疾患で、
網状赤血球は上昇します。
c. 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)では、ADAMTS13活性が低下しますが、溶血性尿毒症症候群(HUS)では低下しません。
d. 
両疾患で、直接ではなく間接ビリルビンが上昇します。
e. いすれの疾患においても、他の病態の合併がなければ、血清ナトリウムの変動はありません。



(正答)b

【リンク】
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集
 
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:59| 医師国家試験・専門医試験対策