金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2013年09月29日

血液内科試験:播種性血管内凝固症候群(DIC)

平成25年度 内科学卒業試験(BSL評価試験)血液内科学

平成25年9月10日(火)

播種性血管内凝固症候群(DIC)に関する以下の記載を読み設問に答えよ。

凝固活性化は高度であるが線溶活性化が軽度に留まるDICは、敗血症に合併した例に代表される。

線溶阻止因子(1)が著増するために強い線溶抑制状態となり、多発した微小血栓が溶解されにくく微小循環障害による臓器障害が高度になりやすいが、出血症状は比較的軽度である。

このようなDICを「線溶抑制型DIC」と称している。検査所見としては、凝固活性化マーカーである(2)は上昇するものの、線溶活性化マーカーである(3)は軽度上昇に留まる。

また、微小血栓の溶解を反映する(4)やフィブリン分解産物の最小単位である(5)も軽度上昇に留まるのが特徴である。

上記のうち、「プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)」にあたるものはどれか。1つ選べ。

a.    1
b.    2
c.    3
d.    4
e.    5

 

(解説)

この問題はサービスです。試験というよりも、「線溶抑制型DIC」とはどういうDICなのかを、試験時間内に勉強していただけます。

1. プラスミノゲンアクチベータインヒビター(PAI)

2. トロンビン-アンチトロンビン複合体(TAT)

3. プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)

4. FDP

5. D-ダイマー


(正答)c

(参考)

播種性血管内凝固症候群(DIC)

血液凝固検査入門



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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:07| 医師国家試験・専門医試験対策