金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2009年09月30日

DICの概念・症状・予後:医師国家試験 問題対策

ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)など :医師国家試験対策から続く。

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<医学部学生対象>
血液内科(血栓止血領域)(19)

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播種性血管内凝固症候群(DIC)【重要疾患】【必須】
Disseminated Intravascular Coagulation

<本態>

主概念

1. 基礎疾患の存在【重要】

・三大疾患急性白血病、固形癌、敗血症
産科合併症:常位胎盤早期剥離,羊水塞栓
動脈瘤、膠原病(血管炎を伴う),外傷,熱傷


2. 全身性&持続性の血管内における極端な凝固活性化状態(いわゆる「血栓症の王様」)
→微小血栓の多発

3. 二次線溶:ただし,その程度は症例により様々。
・線溶は、生じた血栓を溶解しようとする働き。
生体の防御反応の一面も.


副概念

4. 消費性凝固障害(consumption coagulopathy):血小板や凝固因子の低下。

5. 出血症状,臓器症状 (DICの2大症状)

 

<症状>

1. 出血症状
・血小板や凝固因子の消費による消費性凝固障害
・二次線溶による止血血栓の溶解.

2. 臓器症状
微小血栓の多発→微小循環不全→臓器障害→多臓器不全;Multiple Organ Failure(MOF)

 

<予後>

厚生省特定疾患血液凝固異常症調査研究班の疫学調査によると、50-70%の死亡率

(続く)
DICの診断基準・血液検査



 【関連記事】

血液凝固検査入門(インデックスページ)ー図解ー

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 02:46| 医師国家試験・専門医試験対策 | コメント(0)

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