金沢大学・血液内科・呼吸器内科
※記事カテゴリからは過去の全記事をご覧いただけます。

|1/2ページ | 次の20件 >>

2014年1月16日

笑いの力(5):金沢大学第三内科同門会報

笑いの力(4):金沢大学第三内科同門会報より続く。


「笑いの力」(5)  by  福井社会保険病院 内科主任部長  小澤眞二

話の途中では、私の趣味であるポピュラー音楽から曲をはさむようにしている。

一曲はミュージカルのサウンド・オブ・ミュージックから「My favorite things」である。

つらいときにも、お気に入りのことを思い浮かべるとつらさも薄らいでいくという内容である。

話の最後には、Chaplinの作曲した「Smile」を流して終わることにしている。

傷心・悲哀の時でも、微笑めば希望がみえてくるという内容の歌である。


先生方も患者に、笑い・笑顔を勧められてはいかがでしょうか。

そんな悠長なことをいっておられないほど重篤な患者を持っておられる先生もおられるかもわかりませんが、ご自分のご健康のためにも笑い・笑顔をこころがけていかれればと思います。


(続く)笑いの力:インデックス


<リンク>
「臨床に直結する血栓止血学」

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:34 | 医学全般

2014年1月15日

笑いの力(4):金沢大学第三内科同門会報

笑いの力(3):金沢大学第三内科同門会報より続く。

 
「笑いの力」(4)  by  福井社会保険病院 内科主任部長  小澤眞二

極限状況での笑い・ユーモアも重要である。

その一例としてアルフォンス・デーケンの言葉をあげる。

彼は、金沢にも講演に来られたことがある上智大学名誉教授で哲学者、死生学の研究者である。

彼の著書から、「私の母国ドイツでは、ユーモアとは<にもかかわらず>笑うことである」という定義があるそうだ。

これは、自分はいま大変苦しくつらい状態だが、それにもかかわらず、相手を少しでも喜ばせようとほほえみかける優しい心遣いがユーモア精神であるという意味だそうである。

ときには笑顔が言葉よりも多くの思いを伝える。


もう一人、第2次世界大戦中ユダヤ人であるがためにナチスによって強制収容所に送られた体験をもとに「夜と霧」を著わしたオーストリアの精神科医ヴィクトール・フランクルである。

彼は極限的な体験をしたが、ユーモアとウィットを愛して生き残った。

彼の著書から、「私たちがまだ持っていた幻想は、ひとつまたひとつと潰えていった。そうなるとおもいもよらない感情がこみあげた。やけくそのユーモアだ!」、

「ユーモアも自分を見失わないための魂の武器だ。ユーモアとは知られているように、ほんの数秒でも周囲から距離をとり、状況にうちひしがれないために、人間という存在にそなわっているなにかなのだ」、

「強制収容所の人間をしっかりさせるためには、未来の目的をみつめさせること、つまり人生が自分を待っている、だれかが自分を待っているとつねに思い出させることが重要だった。」

—これらの言葉は、重篤な患者を持ったりすることがあるわれわれにも役立つと思う。


(続く)笑いの力(5):金沢大学第三内科同門会報


<リンク>
「臨床に直結する血栓止血学」

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:26 | 医学全般

2014年1月14日

笑いの力(3):金沢大学第三内科同門会報

笑いの力(2):金沢大学第三内科同門会報より続く。

 
「笑いの力」(3)  by  福井社会保険病院 内科主任部長  小澤眞二

笑いに関する私の話は、笑いに関することわざや格言の紹介から始まる。

「笑う門には福来たる」

「泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生」

「箪笥長持ち持ってくるよりも、笑顔一つの嫁がよい」

「Laughter is the best medicine」

「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ(アラン)」

「人間だけがこの世で苦しむため、笑いを発明するほかなかったのだ(ニーチェ)」

「A day without laughter is a day wasted(Charlie Chaplin)」など。


日本には「笑い講(山口県防府市)」、「笑い祭り(和歌山県川辺町)」など笑いをテーマにした伝統のイベントを行う地方もある。

これらの地域では長生きする人が多いとか・・・。

笑いを医療に取り入れたのが、「笑いと治癒力」という著書のあるノーマン・カズンズである。

彼は、強直性脊椎炎になったが、笑いにあふれた映画やテレビ番組をみて病気を克服したという。

また「パッチ・アダムス」という映画のモデルになったハンター・アダムスも「笑いと思いやりが医療効果を上げる」と説き、クリニクラウン(臨床道化師)の先駆者となった。

笑いにはmentalな癒しの効果だけでなく、免疫機能の活性化、炎症物質の抑制、脳血流の改善、ストレスホルモンの抑制、食後血糖値の低下作用などの様々な作用が明らかになっている。

これら笑いの効果の多くは、実際に笑わなくても笑顔を作るだけでももたらされるといわれている。

これら健康面での効果だけでなく、笑いはもちろんコミュニケーションの潤滑油として人間関係を豊かなものにしてくれる。

よい笑顔を作るためには、顔面の表情筋を鍛えることも大切で、笑み筋体操というものもあるし、顔じゃんけん(ご存知ですか)も役立つ。


(続く)笑いの力(4):金沢大学第三内科同門会報


<リンク>
「臨床に直結する血栓止血学」

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:19 | 医学全般

2014年1月13日

笑いの力(2):金沢大学第三内科同門会報

笑いの力(1):金沢大学第三内科同門会報より続く。

 
「笑いの力」(2)  by  福井社会保険病院 内科主任部長  小澤眞二


このなかで最もヒットしたのが「笑いの医力」というテーマである。

日頃患者を診ていると、あまり深刻な病状でもないのに診察室へ入ってきたときから眉間にしわを寄せて深刻な顔をした方や、不安をつのらせる方、悲観的な考え方ばかりする方などがいる。

このような方々にもっと笑顔でいてほしい、もっと前向きな考え方をしてほしいと思ったのが、この話をするきっかけだった。


「さわやか大学」で話した後、当地のいくつかの公民館で地域住民に同内容で話を依頼されたり、会社の社内勉強会で話すようにリクエストがあった。

びっくりしたのは福井のローカルなテレビ局が、この話を記事にしたインターネットのサイトをみて、新春にふさわしいテーマだから取材させてほしいとオファーがあったことである。

平成23年の1月最初に5分間程度だったが、私としては初めてテレビにとりあげられた。

平成25年にも同テレビ局が「笑いヨガ(笑いをひとつのエクササイズとして行う活動のこと)」をとりあげた際にコメントを求められた。

この時は他の北陸地方のテレビ局でも放映されたようで、富山県に転勤したMRさんや、石川県在住の某先生から「見たよ」と連絡をいただいた。

(続く)笑いの力(3):金沢大学第三内科同門会報


<リンク>
「臨床に直結する血栓止血学」

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:12 | 医学全般

2014年1月12日

笑いの力(1):金沢大学第三内科同門会報

金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会報の原稿からです。

先行してのご紹介になります。

 

「笑いの力」(1)

福井社会保険病院 内科主任部長  小澤眞二

画像5


福井県勝山市にある福井社会保険病院に勤務するようになってから10年が経つ。

半年後までの外来予約患者数をみると1000人を超えるようになった。

その患者の1人に当地の高齢者学級(当地ではそれを「さわやか大学」と呼ぶ)の役員をしておられる方がいて、その学級で健康関連の内容でしゃべってほしいと依頼があった。

年に1回程度、もう10回くらい続いている。

間に10分の休憩を置いて、1コマ1時間で2コマ計2時間の話となる。

一つのテーマで2時間話すのは私にとっては大変である。

これまでのテーマは「気候・気象と健康」、「痛みについて」、「認知症について」、「肺炎について」などなど。

メンバーの方の要望にこたえた話題もあり、私の専門外の範囲のことも話すことがあるが、これがけっこう自分にとっていい勉強になると思ってやっている。

(続く)笑いの力(2):金沢大学第三内科同門会報



<リンク>
「臨床に直結する血栓止血学」

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:35 | 医学全般

2012年2月21日

PT・APTT・フィブリノゲン試薬の使用状況(シェア)


日本医師会 臨床検査精度管理調査 試薬利用状況(凝固)からの情報です。


PTAPTT、フィブリノゲン(Fbg)のシェアです。

 

1)PT

2)APTT

3)フィブリノゲン(Fbg)

 
<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:21 | 医学全般

2012年2月20日

フィブリノゲン(Fbg)試薬の使用状況(シェア)

日本医師会 臨床検査精度管理調査 試薬利用状況(凝固)からの情報です。

日本でのフィブリノゲン試薬の使用状況がわかります。
Fbg


金沢大学附属病院の検査部では、トロンボチェック・Fib(L)を使用しています。
 
<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:09 | 医学全般

2012年2月18日

活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)試薬(シェア)

日本医師会 臨床検査精度管理調査 試薬利用状況(凝固)からの情報です。

日本でのAPTT試薬の使用状況がわかります。
 
APTT



金沢大学では、現在トロンボイェックAPTT-SLAを使用しています。


<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:58 | 医学全般

2012年2月17日

プロトロンビン時間(PT)試薬の使用状況(シェア)

日本医師会 臨床検査精度管理調査 試薬利用状況(凝固)からの情報です。

日本でのPT試薬の使用状況がわかります。
 
PT試薬2

トロンボプラスチン・Cプラスは、販売中止となっているため、次回から更に比率低下の見込みです。
金沢大学では、現在トロンボレルSを使用しています。

<リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:21 | 医学全般

2011年3月12日

大地震など災害時の医療活動(日本内科学会からの情報)

総合内科専門医ML(日本内科学会)に、以下の案内がありました。
重要な情報と考えられますので、私たちのサイトでも紹介させていただきます。

 

関連記事;

深部静脈血栓症/肺塞栓(エコノミークラス症候群):整形外科手術、地震災害

地震災害とエコノミークラス症候群(肺塞栓)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
総合内科専門医MLの皆様

日本内科学会では,昨年の日本内科学会雑誌99巻に
「内科医のための災害医療活動」という企画を連続掲載いたしました.

この企画は災害時の「超急性期 最初の2日間」から「3日目以降編」,「医療支援編
(避難所編)」,「災害拠点病院編」,「内科学メンタル編(精神医療支援編)」に至るまで,
内科医をはじめ,災害発生時の医療現場に有用な情報を掲載した内容となっております.

かかる大地震に際しまして,皆様の取り組みの一助になりますよう,日本内科学会のHPにPDFデータとして掲載しております.

http://www.naika.or.jp/info/info110311.html

※緊急に用意しましたのでPDFのデータは重いものもございます.
(順次,軽いものに差し替えていきたいと思います)

リンクフリーでご案内ご利用いただければと存じます.

(社)日本内科学会事務局

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

上記リンク先で、以下の情報を閲覧することができます。

  • 解説:サバイバルカード−災害時に自分と家族、地域、被災者を守るために−
  • 内科医のための災害医療活動−超急性期 最初の二日間
  • 災害3日目以降:病院編・診療所編
  • 医療支援編(避難所編)
  • 災害拠点病院編
  • 精神医療支援

 

 

【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

金沢大学血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:12 | 医学全般

2010年2月11日

HCV/HIV重複感染血友病とペグ化IFN&リバビリン併用療法

血友病における問題点の一つとして、HIV感染症やHCV感染症があります。

また、HIVとHCV両者の重複感染も少なくありません。今回紹介させていただく論文は、この重複感染症への対応を論じています。


「HCV/HIV重複感染の血友病に対するペグ化インターフェロン&リバビリン併用療法」


著者名:Mancuso ME, et al.
雑誌名:J Thromb Haemost 7: 1997-2005, 2009.

<論文の要旨>


C型肝炎ウイルス(HCV)による慢性肝炎は、HIVも重複感染することで末期肝疾患(end-stage liver disease : ESLD)への進行が早まることが知られています。HCV/HIV重複感染の血友病患者でも例外ではありません。

ペグ化インターファロン(Peg-IFN)とリバビリン(Rbv)の併用療法は、HCVを死滅させて肝疾患の進行を阻止する唯一の方法ですが、HIVとの重複感染例では効果が減弱する懸念が指摘されています。

著者らは、HCV/HIV重複感染の成人血友病34例(抗ウイルス療法の前治療なし)を対象に、Peg-IFNα2aとRbvの併用療法の有用性を検討しました。

Peg-IFNα2aは180μg/週皮下注し、Rbvは1,000〜1,200mg/日で、48週間継続しました。


1例(3%)を除く全例で治療を完結できました。

15例(44%)ではウイルス学的に反応しました。13例(38%)ではいずれかの薬物の減量が必要でした。

急速なウイルス学的反応(4週後にHCV-RNAが陰性化)、硬変像がないことが、治療が有効となるための独立した条件でした。

有効例では、治療後3年間の追跡により、CD4陽性細胞の上昇、CD4/8比の上昇が確認されました。


以上、HCV/HIV重複感染した血友病患者に対して、抗HCV療法は有用と考えられました。






【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

金沢大学血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 03:53 | 医学全般

2009年7月1日

重篤副作用疾患別対応マニュアル:厚生労働省HPより

厚生労働省のホームページは、とっつきにくいという印象を持っておられる方はおられないでしょうか。しかし、私たち医療に携わる者にとっては、是非とも定期的に訪れるべきサイトではないかと思います。


さて、厚生労働省のホームページの中に重篤副作用疾患別対応マニュアルというのがあります。特筆すべき点は、「医療関係者の皆様へ」の記載のみならず、「患者の皆様へ」の記載もある点ではないかと思います。

「患者さんや患者の家族の方に知っておいて頂きたい副作用の概要、初期症状、早期発見・早期対応のポイントをできるだけわかりやすい言葉で記載しています」と書かれています。

また、医療関係者用にも、早期発見と早期対応のポイント、副作用の概要、副作用の判別基準(判別方法)、判別が必要な疾患と判別方法、治療法、典型的症例、引用文献・参考資料などが書かれていて、とても重宝です。

金沢大学第三内科(血液内科・呼吸器内科)としては、以下の領域が特に関連があると思います。

血液 再生不良性貧血(汎血球減少症)、薬剤性貧血、出血傾向、無顆粒球症(顆粒球減少症、好中球減少症)、血小板減少症、血栓症(血栓塞栓症、塞栓症、梗塞)、播種性血管内凝固に関する記載があります。

呼吸器 間質性肺炎、非ステロイド性抗炎症薬による喘息発作、急性肺損傷・急性呼吸窮迫症候群(急性呼吸促迫症候群)、肺水腫、胸膜炎・胸水貯留に関する記載があります。


【リンク】

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集

研修医の広場金沢大学第三内科 当科での研修の様子をご覧いただけます。


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:00 | 医学全般 | コメント(0)

2009年6月29日

インパクトファクター:超一流雑誌(NEW ENGL J MED他)

血液領域雑誌血栓止血領域雑誌呼吸器領域雑誌インパクトファクターは、既に記事にさせていただきました。

今回は、いわゆる超一流雑誌と言われている雑誌のインパクトファクターを紹介させていただきます。

例によって、2001    2002    2003    2004    2005    2006    2007    2008の順で、8年分です。


IMMUNITY:18.866    17.468    16.016    15.448    15.156    18.306    19.266    20.579

LANCET:13.251    15.397    18.316    21.713    23.407    25.8    28.638    28.409

NAT GENET:29.6    26.711    26.494    24.695    25.797    24.176    25.556    30.259

NAT IMMUNOL:17.431    27.868    28.18    27.586    27.011    27.596    26.218    25.113

NAT MED:27.906    28.74    30.55    31.223    28.878    28.588    26.382    27.553

NATURE:27.955    30.432    30.979    32.182    29.273    26.681    28.751    31.434

NEW ENGL J MED:29.065    31.736    34.833    38.57    44.016    51.296    52.589    50.017

SCIENCE:23.329    26.682    29.162    31.853    30.927    30.028    26.372    28.103

 

上記の雑誌はいずれもインパクトファクターが、20以上もある脅威の一流雑誌です。

NEW ENGL J MEDに至っては、50を超える雑誌です。

NEW ENGL J MEDやLANCETは臨床系の超一流雑誌、Natureおよびその姉妹誌やScienceは基礎系の超一流雑誌ということができます。

このような雑誌に一度は論文を掲載してみたいものですね。

 

 

【リンク】

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集

研修医の広場金沢大学第三内科 当科での研修の様子をご覧いただけます。


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 04:39 | 医学全般 | コメント(0)

2009年6月26日

インパクトファクター:呼吸器関連雑誌(AM J RESP CRIT CARE他)

血液領域雑誌のインパクトファクター血栓止血領域雑誌のインパクトファクターは、既に記事にさせていただきました。

今回は、呼吸器領域雑誌のインパクトファクターを紹介させていただきます。問題を生じない範囲で、ごくごく一部の雑誌のみです。

2001    2002    2003    2004    2005    2006    2007    2008の順に(8年分です)インパクトファクターを記載いたします。


AM J RESP CRIT CARE:5.956    6.567    8.876    8.123    8.689    9.091    9.074    9.792

ANTICANCER RES:1.416    1.447    1.347    1.395    1.604    1.479    1.414    1.39

CANCER:3.909    3.941    4.017    4.434    4.8    4.582    4.632    5.238

CHEST:2.48    2.969    3.264    3.118    4.008    3.924    4.143    5.154

CLIN EXP ALLERGY :3.826    3.721    3.176    3.069    3.553    3.668    3.729    3.556

J PHARMACOL EXP THER:3.555    3.991    4.337    4.335    4.098    3.956    4.003    4.309

PROSTAG LEUKOTR ESS
:1.297    0.958    1.376    1.743    1.807    2.261    2    1.366

THORAX :4.09    4.078    4.188    5.04    6.15    6.064    6.226    7.069


管理人の専門外の領域ですので、コメントできないというのが正直なところなのですが、チャンピオン雑誌のAM J RESP CRIT CAREの伸びが注目されます。

CHEST、THORAXの伸びも目を引きます。

 

【リンク】

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集

研修医の広場金沢大学第三内科 当科での研修の様子をご覧いただけます。


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 21:44 | 医学全般 | コメント(0)

2009年6月25日

インパクトファクター:血栓止血関連雑誌(J Thromb Haemost他)

血液領域の欧文雑誌のうち、ごく一部の雑誌に関しまして、最新版のインパクトファクターを既に紹介させていただきました(インパクトファクター:血液関係欧文雑誌(Blood他))。

今回は、血栓止血領域の雑誌に関してインパクトファクターを紹介させていただきます。問題を生じない範囲で、ごくごく一部の雑誌のみです。

2001    2002    2003    2004    2005    2006    2007    2008の順に(8年分です)インパクトファクターを記載いたします。

ARTERIOSCL THROM VAS    5.816    6.35    6.791    7.432    7.053    6.883    7.221    6.858

ATHEROSCLEROSIS         3.469    3.333    3.603    3.796    3.777    3.811    4.287    4.601

CRIT CARE    ー    ー    ー    3.214    2.932    3.116    3.834    4.553

CRIT CARE MED           3.486    3.361    4.195    4.182    5.077    6.599    6.283    6.594

INTENS CARE MED         2.314    2.041    2.971    3.034    3.724    4.406    4.623    5.055

J THROMB HAEMOST    ー    ー    ー    4.831    5.262    5.138    5.947    6.291

SEMIN THROMB HEMOST     2.147    2.497    1.906    2.018    2.007    2.733    3.202    3.695

THROMB HAEMOSTASIS      4.91    4.357    4.95    3.413    3.056    2.803    3.501    3.803

THROMB RES              1.446    1.494    1.71    1.541    2.012    2.058    2.038    2.449

 

国際血栓止血学会誌(J THROMB HAEMOST )は、初めてインパクトファクターが6を超えたのが注目されます。

THROMB HAEMOSTASISは、2003年までは、国際血栓止血学会雑誌だったのですが、2004年からJ THROMB HAEMOSTが国際血栓止血学会雑誌になっています。商業誌1年目の2004年目以降、インパクトファクターは落ち込んでいましたが、昨年、今回と復調しています。

Jが付くかどうかで別の雑誌ですので、分かりにくいですね。

整理してみたいと思います。

国際血栓止血学会は、以下の通りです。
2003年まで:Thromb Haemost
2004年以降:
J Thromb Haemost

THROMB RES は、free journalですので、今後さらに伸びるのではないかと予想されています。

なお、救急医学領域の雑誌も紹介させていただきましたが、DIC関連の論文がしばしば掲載されるためです。

 

【リンク】

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集

研修医の広場金沢大学第三内科 当科での研修の様子をご覧いただけます。


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:19 | 医学全般 | コメント(0)

2009年6月24日

インパクトファクター:血液関係欧文雑誌(Blood他)

インパクトファクターという言葉を聞かれたことはあるでしょうか。

欧文雑誌の一つの評価法です。管理人も詳細を知っているわけではありませんが、「高頻度に引用される論文を掲載している雑誌は良い雑誌である」というような評価法だそうです。

たとえば、New Engl J Medという超一流雑誌の、インパクトファクターは「50」くらいあります。50という数字はとてつもなく高い数字です。
 
すごい雑誌ということができます。こんなにインパクトファクターが高いというのは、極めて高頻度に引用される論文が満載だということになります。

残念ながら、日本語で書かれた雑誌のインパクトファクターは、0です。ですから、日本語の雑誌に100編の論文が掲載されても、0×100=0となり、合計は0です。管理人は、これも本当は如何なものかと思ってはいるのですが。。。

日本語でかかれた論文であっても、日本人の研究者にはインパクトを与える論文があるはずですので、0.1とか、いくばくかのインパクトファクターが与えられても良いのではないかと思っていますが。。。

さて、個人的意見はさておきまして、最近最新版のインパクトファクターが公開されましたので、問題を生じない範囲で、ごくごく一部のみ紹介させていただきたいと思います。

今回は、血液関係雑誌です。血液領域の中でも血栓止血関係雑誌は後日紹介させていただきますので今回は含まないでおきたいと思います(インパクトファクター:血栓止血関連雑誌(J Thromb Haemost他))。

2001    2002    2003    2004    2005    2006    2007    2008の順に(8年分です)インパクトファクターを記載いたします。



AM J HEMATOL
:1.535    1.793    1.667    1.701    1.612    1.882    1.949    2.126

BLOOD:9.273    9.631    10.12    9.782    10.131    10.37    10.896    10.432

BONE MARROW TRANSPL
:2.554    2.378    2.172    2.101    2.643    2.621    3    3.4

BRIT J HAEMATOL
:2.815    3.052    3.267    3.195    4.08    4.498    4.49    4.478

EUR J HAEMATOL:1.672    1.807    1.714    1.729    2.004    1.863    2.163    2.237

EXP HEMATOL:3.328    3.366    4.012    4.681    4.019    3.408    3.147    3.203

HAEMATOL-HEMATOL J:3.216    3.226    3.453    4.192    4.575    5.032    5.516    5.978

INT J HEMATOL
:1.335    1.521    1.119    1.386    1.67    1.295    1.491    1.283

LEUKEMIA
:4.293    4.693    5.116    5.81    6.612    6.146    6.924    8.634

TRANSPLANTATION
:4.184    3.265    3.608    3.568    3.879    3.972    3.641    3.816



Bloodは、コンスタントにチャンピオン雑誌です。
また、個人的には、HAEMATOL-HEMATOL J、LEUKEMIAのインパクトファクターの伸びに注目しています。狙い目の雑誌ではないでしょうか。



【リンク】

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集

研修医の広場金沢大学第三内科 当科での研修の様子をご覧いただけます。


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 04:56 | 医学全般 | コメント(0)

2009年4月20日

白血球数が少ない(ご相談の回答):金沢大学附属病院血液内科

ご質問メールをいただいたのですが、本名が書かれていましたので、公開手続きをとらずに、ブログ記事として紹介させていただきます。


(ご質問の内容)
文意の変わらない範囲内で、若干のみ改変しています。
-----------------------
健康診断で、白血球数が基準値(3,500〜8,000/μL)より少ないと言われました。

私の場合は、白血球数2,200/μLぐらいしかありません。

血液内科で診てもらえばいいという話でしたが、もし治療が必要となれば、平均治療期間はどれくらいでしょうか?

-----------------------
(以上がご質問内容です)



(回答)

白血球数2,200/μと言うのは確かに少な目です。

この場合、経時的にどうであったかが重要です。たとえば、毎年の健康診断で、8,000/μL→4,000/μL→2,200/μLと徐々に低下してきている場合は、病的な場合があります。

一方、毎年の健康診断で、2,400/μL→2,000/μL→2,200/μLと言った経過の場合にはあまり心配ないことの方が多いでしょう(自分の正常値が2,000/μL程度ということになります)。

次に重要なのは、白血球の分画(種類)です。白血球には、好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球などの種類があります。この分布が正常か異常かも重要です。

また、白血球以外の血球数が正常かどうかも重要です。
具体的には、赤血球数(Hb、ヘマトクリット)、血小板数が正常かどうかです。


ご質問のされ方から、おそらく白血球数は低値であるものの、白血球分画は正常、赤血球数(Hb、ヘマトクリット)、血小板数も正常であったのではないかと推測いたします。なおかつ、何年も前から同じような白血球数で推移されているのではないでしょうか。この場合には、特に加療を要しません。

ただし、病気である可能性も0%ではありませんので、血液内科を受診される方が良いでしょう。

金沢大学附属病院血液内科
に受診いただく場合には、健康診断をしていただいた診療機関で紹介状を書いていただき、なおかつ当院予約センターで予約をとった上で受診いただければと思います。

なお、治療が必要かどうかの前に、疾患があるのかないのかの見極めが重要になってきます。

以上、お答えになっているでしょうか。



金沢大学附属病院血液内科外来診療のご案内へ

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HPへ

研修医・入局者募集へ


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:56 | 医学全般 | コメント(0) | トラックバック(0)

2009年3月28日

呼吸器感染症(肺炎)とグラム染色:肺炎球菌、ノカルジア

 
呼吸器感染症(グラム染色)


医学生の時に、細菌のグラム染色は必ず実習を行いますが、臨床の場で自ら行っている人は少ないようです。実際、多くの場合、グラム染色を行わなくても、治療はうまくいきます。

その一方で、
最近になって感染症治療の分野で新しい波がやってきていて、グラム染色が、熱意をもって感染症に対応しているかどうかの象徴のように扱われるような風潮も最近感じます。あまり、グラム染色だけを特別視するつもりはないのですが、確かにグラム染色を行うことか有用だったと感じることも多々あります。最近印象的だった症例を紹介したいと思います。

 

1例目は80代の男性です。

数日前から全身倦怠と咳、痰があり、近医を受診したところ、微熱と右肺の肺炎像が指摘されました。別の病気で当院にかかっていたため、金沢大学附属病院呼吸器内科に紹介となりました。胸部写真では、右上肺と下肺に肺炎像を認めました。

1-1

血液検査を行ったところ、白血球は5500/μlと正常範囲でしたが、CRPは31.5 mg/dLと高値でした。

尿中肺炎球菌抗原尿中レジオネラ抗原マイコプラズマIgM抗体陰性でした。酸素飽和度の低下もあり、すぐに入院となりましたが、これらの結果だけだったら、どのような治療を行うべきでしょうか。

可能性はいろいろかとは思いますが、目の前で痰を出してもらったところ、褐色調の膿性痰が得られ、グラム染色グラム陽性双球菌が見られました。
 
1-2

これを見て、肺炎球菌感染に違いないと判断し、抗生剤治療を開始しました。

3日後に痰培養で肺炎球菌が検出され、同日の尿中肺炎球菌抗原は陽性になっていました。そして、その結果が得られたころには、治療により肺炎は軽快にむかっていました。

高齢者の肺炎では必ずしも高熱が出たり、白血球が増えたりしないことがあること、尿中抗原検査は発病早期には陽性にならないことなど、教科書などに書かれてはいるけれど、普段忘れがちなことが思い起こされた症例でした。




2例目は60代の男性です。

自己免疫性疾患でステロイドなどの治療が行われている方です。1ヶ月ぐらい前から咳、痰、倦怠感などがあり、感冒剤などを内服していましたが改善しませんでした。微熱、食欲不振が強くなり、通院している外来を受診したところ、右下肺に肺炎像を認め、採血で白血球の増加、CRP11.0 mg/dLなどの所見から、金沢大学附属病院呼吸器内科に紹介となりました。

2-1 







比較的ゆっくり進行し、胸部CTを見ると結節様の陰影を認め、通常の肺炎とは異なる印象でした。喀痰のグラム染色を行ったところ、線維状の形態をとるグラム陽性の桿菌を認めました。

2-2

ノカルジアを疑いましたが、口腔内での汚染の可能性も考えられたので、気管支鏡を行って病変部からも同様の菌を確認しました。

なお、入院時に行った喀痰培養の結果は、正常細菌叢であり、グラム染色を行わない限り診断できなかったか、かなり対応が遅れたと思われます。
 
このように喀痰グラム染色は、しばしば臨床に有用な情報を与えてくれます。慣れれば、検体を染色し、顕微鏡をのぞくまで5分程度で済みますし、治療にもかなり自信を持って望むことが出来るは事実です。

 

当科では、感染症の専門グループはありませんが、感染症に興味を持っている者は多く、グラム染色も研究室内で、自分達で染色、観察ができるようになっています。

 


【関連記事】 

咳嗽に関するガイドライン

 

【関連記事】

慢性咳嗽の診療

非小細胞肺癌治療の最前線

肺がんに気づくサイン


 【リンク】

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HP

金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログ

研修医・入局者募集


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:37 | 医学全般 | コメント(0) | トラックバック(0)

2009年1月29日

インフルエンザ:タミフル耐性、リレンザ、関節痛

インフルエンザが猛威をふるっているようです。金沢でも大流行となっています。

金沢市内の某病院では、ある日曜日(最近です)に当番医担当になったそうですが、約60人の受診がありそのうち約40人がインフルエンザだったそうです。

また、現在流行のインフルエンザは、タミフル耐性が多いことも問題になっているようです。インフルエンザの症例に遭遇するたびに、タミフルを処方して良いのか、あるいはリレンザを処方した方が良いのか、管理人も迷うことがしばしばです。


インフルエンザQ&A(厚生労働省HP)でも、
タミフル耐性の問題を複数とりあげています。


管理人自身の経験ですが、少なくとも金沢では微熱のインフルエンザがかなり多い印象を持っています。典型的なインフルエンザでは、高熱(38.5℃以上)が見られますが、今シーズンは高熱の出ないインフルエンザも少なくない印象を持っています。

ただし、インフルエンザと診断された方では、関節痛や鼻水を訴えられる方が多いようです。特に、関節痛を伴った風邪症状の方では、インフルエンザを疑うべきではないかと思っています。


(追伸)

本日、以下のような記事もありました。

リレンザの供給増を要請=タミフル耐性ウイルス対策−厚労省

治療薬タミフルに耐性を持つインフルエンザウイルス「Aソ連型」が全国に拡大していることから、厚生労働省は28日までに、耐性ウイルスに有効とされる別の治療薬「リレンザ」の製造販売元「グラクソ・スミスクライン」に対し、今冬の供給量を増加できないか要請した。



金沢大学 血液内科・呼吸器内科ブログへ クリック

金沢大学 血液内科・呼吸器内科HPへクリック

研修医・入局者募集へ  ← クリック


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 06:04 | 医学全般 | コメント(0) | トラックバック(0)

2009年1月23日

ビタミンK欠乏と骨粗鬆症(納豆)


従来、ビタミンK欠乏症(血中のビタミンK濃度が低下している症例)においては、骨粗鬆症に伴う骨折が多いことが指摘されてきました。

この理由としては、ビタミンK欠乏のため、γ-カルボキシラーゼによるオステオカルシン(オステオカルシン(ビタミンK依存性蛋白)とグラケー)のGla化が行われない(オステオカルシンが活性化されない)ことが指摘されてきました。


また、血中低カルボキシル化オステオカルシン濃度高値群(オステオカルシンの活性化が不十分の群)では、大腿骨頸部の骨密度が低く、骨折しやすくなるという報告も見られます。

さらに、38〜63歳の女性約7万人を対象にビタミンK摂取量と大腿骨頸部骨折発症との関連を10年間にわたり追跡した大規模な検討によりますと、ビタミンKの摂取量不足は大腿骨頸部骨折の有意な危険因子であると報告されています。

 

ビタミンKと言いますと、ビタミンK依存性凝固因子(VII、IX、X、II)のイメージが強いですが、骨との関連も高いビタミンなのです。



(補足1)

興味深い報告があります。納豆(ビタミンKの含有量が極めて多い食品)摂取量の多い地域では、大腿骨頸部骨折が少なく、納豆摂取量が少ない地域では大腿骨頸部骨折が多いそうです。

納豆消費量は、西日本で少なく東日本で多いそうですが、大腿骨頸部骨折は西日本で多く東日本で少ないそうです。

 

(補足2)

ワーファリン(ビタミンK拮抗薬)を内服している方は、納豆(ビタミンK含有量が大量)を食することはできません。ワーファリンの効果が無くなってしまうためです。

ただし、ワーファリン以外の抗血栓薬(アスピリン、プラビックス、パナルジン、プロサイリン、ドルナー、プレタールなど)を内服中の方は、納豆を食しても何ら問題ありません。

 

関連記事

オステオカルシン(ビタミンK依存性蛋白)とグラケー

ビタミンK依存性蛋白:凝固因子、プロテインC、電撃性紫斑病

ビタミンK依存性凝固因子(肉納豆、にくなっとう、2 9 7 10?)

PT-INRとは(正常値、PTとの違い、ワーファリン)?

ワーファリン:経口抗凝固薬、PT-INR

プラビックス、プレタール、パナルジン、プロサイリン、ドルナー、ワーファリン、納豆

先天性血栓性素因の診断(NETセミナー)

 

 

金沢大学第三内科HPへ ←クリック

金沢大学第三内科ブログへ ←クリック

研修医・入局者募集へ ←クリック


投稿者:血液内科・呼吸器内科at 05:39 | 医学全般 | コメント(0) | トラックバック(0)

|1/2ページ | 次の20件 >>

▲このページのトップへ