金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年9月30日

【同門会会員の皆様へ】金沢大学第三内科 同門会総会


金沢大学第三内科同門会の皆様へのご案内です。手帳に予定を書き込んでいただければ幸いです。

<第28回金沢大学第三内科同門会総会>
<第43回金沢大学第三内科開講記念会>

2011(平成23)年6月26日(日曜日)13:00〜 金沢エクセルホテル東急

 

例年とは異なり、日曜日になりましたので、ご注意くださいませ。


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2010年9月29日

金沢大学第三内科:医局内集合写真


集合写真

 

金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)の医局内で、集合写真を撮影することはあまりありませんので、今回の画像は重宝かも知れません。

私たちの医局は、女性医師が多いのが特徴ではないかと思います。この日のご都合がつかず写っていない医師の中にも、まだ女性医師がいます。


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2010年9月28日

CBT試験問題(こあかり):血管収縮作用&血栓

CBT試験(こあかり)の問題紹介と、解説&正答の記事を続けたいと思います。



強力な血管収縮作用を持ち、血栓形成に関与するのはどれか。


A.    アンジオテンシンII

B.    一酸化窒素

C.    エンドセリン

D.    活性酸素

E.    心房性ナトリウム利尿ペプチド

F.    トロンボキサン

G.    内皮細胞由来過分極因子

H.    ブラジキニン

I.    プロスタグランジン



(解説)

・ アンジオテンシンII:血圧上昇作用があります。

・ 一酸化窒素(nitric oxide:NO):血管拡張作用があります。

・ エンドセリン:強力な血管収縮作用があります。

・ 活性酸素:酸化作用があります。

・ ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(Human Atrial Natriuretic Peptide:HANP ):血管拡張作用とナトリウム利尿作用があります。

・ トロンボキサン(TX):血小板凝集作用、血管収縮作用があります。TXA2の代謝産物がTXB2です。

・ 内皮細胞由来過分極因子(endothelium-derived hyperpolarizing factor, EDHF ):血管拡張作用があります。

・ ブラジキニン:血圧降下作用があります。

・ プロスタグランジン(PG):PGには、多くの種類が知られていますが、例えば、PGI2には、血管拡張作用、血小板凝集抑制作用があります。



(正答)C



(感想)

トロンボキサンにも血管収縮作用や血栓形成作用がありますので、Fも正答になりえます。今回は、血管収縮作用が「強力」であることに注目して、エンドセリンを正答としました。しかし、かなり微妙です。

なお、血栓形成作用がより直接的であるのは、トロンボキサンの方です。

正答が1つのみであるならば、かなり悩ましい問題のように思いました。



【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:35 | 医師国家試験・専門医試験対策

2010年9月27日

CBT試験問題(こあかり):ヘパリン

CBT試験(こあかり)の問題紹介と、解説&正答の記事を続けたいと思います。

前回の記事(CBT試験(こあかり):血液内科(血栓止血領域))と選択肢は同じですが、問題内容が変わっています。

 


ヘパリンやヘパリン様物質と結合し、トロンビンの凝固活性を中和させる働きを持つ物質はどれか。


A.    von Willebrand因子

B.    アンチトロンビン

C.    ビタミンK

D.    フィブリノーゲン

E.    第VIII因子

F.    第IX因子

G.    プロトロンビン

H.    組織トロンボプラスチン






(解説)

前問の図(CBT試験(こあかり):血液内科(血栓止血領域))において「x」つきの矢印で書かれているのが、凝固阻止因子です。

アンチトロンビン(AT)は、トロンビンや活性型第X因子(Xa)などの活性型凝固因子と一対一結合することで凝固を阻止します。

活性型プロテインC(APC) は、Va、VIIIaを阻止することで凝固活性化を抑制します(APCが作用する際のコファクターがプロテインSです)。

上記のアンチトロンビンの抗凝固活性は、ヘパリンおよびヘパリン様物質によって飛躍的に増強することが知られています。

現在、ヘパリンおよびヘパリン様物質は、各種血栓症や播種性血管内凝固症候群(DIC)の治療薬として用いられていますが、アンチトロンビンの作用を増強することを目的としています。

DIC症例のなかで、AT活性の低下した場合にはヘパリンの効果が十分発揮されないために、AT濃縮製剤が投与されます。


(正答)B

(感想)

この問題も前回の問題同様に、医学部4年生には、ちょっと可哀想ではないかとも感じた1問です。



【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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2010年9月26日

CBT試験(こあかり):血液内科(血栓止血領域)

CBT試験(こあかり)の問題紹介と、解説&正答の記事を今回からシリーズでお届けしたいと思います。

CBTは、医学部4年生が受験すると思いますが、やや難かしすぎる(あるいは正答を一つにしぼり込めない)のではないかと思われる問題も、今後お届けするシリーズの中に含まれていました。

もっと素直な問題にしてはどうかと思っているのは、管理人だけでしょうか。

ただし、問題紹介は受験生の記憶に基づく再現問題ですので、実際の問題とは異なっている可能性がありますことをご了解お願いいたします。

 

 

血管内皮下組織のコラーゲンに結合し、血小板の細胞表面上にあるGPIb/IX複合体と結合して血小板の粘着に関与する物質はどれか。

A.    von Willebrand因子

B.    アンチトロンビン

C.    ビタミンK

D.    フィブリノーゲン

E.    第VIII因子

F.    第IX因子

G.    プロトロンビン

H.    組織トロンボプラスチン 

止血の図

 

(解説)

血液凝固検査入門(図解シリーズ)の、No.3より引用(原典はカラー図)

血管が破綻しますと、まず血小板粘着を生じます。次に、血小板凝集が進行します。

血小板粘着の際に、血管内皮下組織と血小板の間隙を埋めてくれる接着因子が、 von Willebrand因子(VWF)です。VWFと結合する血小板側の結合部位がGPIb/IX(図ではGPIb)です。

また、血小板凝集の際には フィブリノゲン(図ではFbg)が必要となります。フィブリノゲンと結合する血小板側の結合部位がGPIIb/IIIaです。

血小板膜リン脂質を反応の場として、多くの凝固因子が集まり、最終的には、トロンビンが産生され、トロンビンはフィブリノゲンをフィブリンに転換して凝固が完結します。

<参考>

・ 先天性のVWF欠損症 → von Willebrand病

ビタミンK依存性凝固因子:半減期の短い順に、VII、IX、X、II(プロトロンビン)

・ 先天性のVIII因子欠損症 → 血友病A

・ 先天性のIX因子欠損症 → 血友病B

・ 組織トロンボプラスチン:現在は、組織因子ということが多い。

・ GPIb/IXの先天性欠損症 → Bernard-Soulier症候群

・ GPIIb/IIIaの先天性欠損症 → 血小板無力症

 

(正答)A

 

(感想)

医学部4年生に、GPIb/IX複合体の知識を求めるのは、ちょっと可哀想ではないかとも感じた1問です。



【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

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2010年9月25日

血液内科試験問題と解答(9)

 

血液内科試験問題と解答(9)

 

4.

38歳の女性。5年前に再生不良性貧血に対してATG療法を受け、完全寛解となった。

1年前から貧血が出現し、徐々に増悪していた。

3日前に咽頭炎を起こしてから動悸・倦怠感が出現し、家族から顔色不良を指摘されたため来院した。

身体所見:眼瞼結膜は貧血様、球結膜に黄疸を認める。

血液所見:赤血球数210万、Hb 5.6g/dl,Ht 24.6%、白血球数6200、血小板数16.8万、網赤血球13.5万、LDH 1460 IU/l (基準値120-214),総ビリルビン 3.6 mg/dl、間接ビリルビン2.6 mg/dl。


骨髄塗抹像を下図に示す。

図4




この疾患で予想される検査所見はどれか。3つ選べ。

(1)    尿中ヘモグロビン陽性

(2)    血清鉄の低下

(3)    末梢血中の骨髄芽球の出現

(4)    骨髄細胞の染色体異常

(5)    GPIアンカー膜蛋白欠損血球の増加


a (1), (2), (3)  b (1), (2), (5)  c (1), (4), (5)   d (2), (3), (4) 
e (3), (4), (5)

 

 

 

 

(正答)   b


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2010年9月24日

血液内科試験問題と解答(8)

血液内科試験問題と解答(8)

 

1.

70歳の男性。3年前から貧血を指摘されていたが放置していた。1年前から易疲労感と動悸が激しくなり近医を受診した。

汎血球減少を認めたため、赤血球輸血を2単位施行されたのち紹介入院となった。

血液所見:赤血球280万、Hb 9.4g/dl 、Ht 30.4%、 網赤血球3.0万、白血球2200(好中球15%、リンパ球82%、単球3%)、 血小板3.6万、LDH 240 IU/μl  (基準値120-214)、総ビリルビン 1.0 mg/dl.

骨髄染色体分析では46XYであった。骨髄塗抹標本を下図に示す。

図1
 
図2




1-1考えられる診断はどれか。1つ選べ。

(a)    再生不良性貧血

(b)    赤白血病

(c)    低形成性白血病

(d)    巨赤芽球性貧血

(e)    骨髄異形成症候群

 


1-2 治療として適切なものはどれか。2つ選べ。

(a) 抗白血病化学療法

(b) 副腎皮質ステロイド薬投与

(c) 分化誘導療法

(d) 輸血による支持療法

(e) 造血幹細胞移植

 

 

 

 

 

 

(正答)

1-1   e

1-2   a,  d


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2010年9月23日

血液内科試験問題と解答(7)

血液内科試験問題と解答(7)

リンパ腫


3. 
58歳の女性。

乳癌検診を受けた際、左腋窩に3cm大のリンパ節腫大を指摘された。

CTでは傍大動脈に1-3cm大のリンパ節腫大がみられた。自覚症状はない。

腋窩リンパ節生検標本(上図)から予想される検査結果はどれか。


(1)    sIL-2R値の上昇

(2)    β2ミクログロブリン値の上昇

(3)    t(14;18)陽性

(4)    免疫グロブリンの増加

(5)    尿酸値の上昇


a (1), (2), (3)  b (1), (2), (5)  c (1), (4), (5)   d (2), (3), (4) 
e (3), (4), (5)





 



(正答)   a


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2010年9月22日

血液内科試験問題と解答(6)

血液内科試験問題と解答(6)

 
2. 

30歳の女性。
2年前に全身性エリテマトーデスと診断され、一日10mgのプレドニゾロンを内服していた。

1週間前から38℃台の発熱が出現。 下熱剤でも軽快せず、倦怠感が増強したためリウマチ内科を受診。

赤血球数210万/μl、Hb 5.6g/dl,Ht 24.6%、白血球数1200/μl、血小板数2.8万/μlであったため血液内科を紹介された。

 
HPS1

 
HPS2

 

骨髄塗抹標本(上図)から予想される検査所見はどれか。3つ選べ。



(a)    LDH値の上昇

(b)    網赤血球の増加

(c)    破砕赤血球の出現

(d)    凝固異常

(e)    フェリチンの上昇



 

 

 

 

(正答) a 、d、e

骨髄像:血球貪食症候群


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2010年9月21日

血液内科試験問題と解答(5)

血液内科試験問題と解答(5)

 
図5

 

5.骨髄塗抹標本(上図)を示す。病型分類には必ずしも有用ではない検査はどれか。1つ選べ。

a.    ペルオキシダーゼ染色

b.    エステラーゼ二重染色

c.    HE染色

d.    表面抗原検査

e.    染色体検査





 



(正答) c

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2010年9月20日

血液内科試験問題と解答(4)

血液内科試験問題と解答(4)

MMの図

6.骨髄塗抹標本(上図)を示す。治療を要すると判断できない症状はどれか。1つ選べ。

a.    高カルシウム血症による嘔吐

b.    急性腎不全による無尿

c.    高度の貧血による立ちくらみ

d.    骨病変による骨痛

e.    巨脾による腹部膨満感

 

 

 


 


(正解) e


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2010年9月19日

血液内科(感染症)試験問題と解答

本年度の、血液内科「病棟実習」試験問題紹介と正答を続けたいと思います。

今回紹介分は、当科が担当した一般問題(感染症)です。

 

24. 輸入感染症に関する以下の記述のうち誤っているものを2つ選べ。

a)  検疫による水際対策が有効に機能しており、国内では特に対策を必要としない。

b)  従来は国内ではほとんどみられなかった感染症も、鑑別診断に加える必要性がある。

c)  大部分の輸入感染症の治療薬は日本国内において保険適応により使用可能である。

d)  海外からの輸入動物ついても、感染症対策の観点から規制が強化されている。

e)  途上国における国際医療協力は、輸入感染のリスクを低減していくために有効な対策である。

 

 

 

25. 感染症法の「2種感染症」として分類されている新興感染症は以下のどれか.1つ選べ.

a)  新型インフルエンザ等感染症

b)  重症急性呼吸器症候群

c)  急性灰白髄炎

d)  エイズ

e)  腸管出血性大腸菌感染症

 

 

 

 

26. 正しいのはどれか。

(1)   咳やクシャミなどにより飛散する飛沫は患者周囲5m以内に落下する。

(2)   流行性耳下腺炎、水痘、風疹、麻疹などのワクチンはすべて不活化ワクチンである。

(3)      使用済み注射針は針捨て専用ボックスに捨てる。

(4)   口腔内の清潔保持は誤嚥性肺炎の防止に有効である。

(5)   結核性胸膜炎は肺結核である。


a (1)(2)  b (1)(5)  c (2)(3)  d (3)(4)  e  (4)(5)

 

 

(正答)

24.  a, c

25.  b

26.  d

 

 

 

【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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2010年9月18日

血液内科試験問題と解答(3)

血液内科試験問題と解答(3)

 

14.治療薬と主な副作用・合併症の組み合わせで誤っているものはどれか。
1つ選べ。


a.    アントラサイクリン系 ― 腎毒性
b.    大量のシタラビン(Ara-C)― 中枢神経障害
c.     L-アスパラギナーゼ − 膵炎
d.    サリドマイド ― 深部静脈血栓症
e.    ビスフォスフォネート ― 顎骨壊死



15.疾患の予後に関する記載で誤っているものはどれか。1つ選べ。


a.    染色体異常を有する急性白血病は全て予後不良である
b.    慢性骨髄性白血病の予後は近年飛躍的に向上した
c.    原発性骨髄線維症の一部は急性骨髄性白血病に移行する
d.    MGUSは年1%の割合で多発性骨髄腫やアミロイドーシスに進展する
e.    多発性骨髄腫の予後は血清アルブミン値と血清β2-ミクログロブリン値から3段階に分けることができる





(正答)


14.  a
15.  a



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2010年9月17日

血液内科試験問題と解答(2)

血液内科試験問題と解答(2)


11.疾患名と症状・合併症の組み合わせで誤っているものはどれか。1つ選べ。

a.    急性前骨髄球性白血病 ― 播種性血管内凝固症候群
b.    慢性骨髄性白血病 ― 胃潰瘍
c.    本態性血小板血症 ― 下肢静脈血栓症
d.    原発性骨髄線維症 ― 巨舌
e.    原発性マクログロブリン血症 ― 眼底のソーセージ様静脈怒張

 


12.疾患名と検査結果の組み合わせで誤っているものはどれか。1つ選べ。

a.    急性骨髄性白血病 ― auer小体
b.    慢性骨髄性白血病 ― NAP score低下
c.    真性多血症 ― 血中エリスロポエチン値高値
d.    本態性血小板血症 ― 巨核球増加
e.    骨髄線維症 ― leukoerythroblastosis

 

 

13.疾患名と治療法・治験薬の組み合わせで誤っているものはどれか。1つ選べ。

a.    フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病 ― レチノイン酸
b.    慢性骨髄性白血病 ― イマチニブ
c.    真性多血症 ― 瀉血
d.    本態性血小板血症 ― 低用量アスピリン+ハイドロキシウレア
e.    多発性骨髄腫 ― メルファラン+プレドニン



(正答)

11   d

12   c

13   a
 

 


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2010年9月16日

血液内科試験問題と解答(1)

血液内科試験問題と解答(1)


7. 鉄欠乏性貧血患者に対する検査として適切なものはどれか。優先順位の高いものを3つ選べ。

(1)    FDG-PET
(2)    フェリチンの測定
(3)    便中ヘモグロビンの測定
(4)    ヘリコバクター・ピロリ検査
(5)    フェロカイネティクス

a (1), (2), (3)  b (1), (2), (5)  c (1), (4), (5)   d (2), (3), (4) 
e (3), (4), (5)




8.末梢血中に赤芽球を認めるのはどれか.

(1)    溶血性貧血
(2)    骨髄線維症
(3)    パルボウイルスB19感染症
(4)    鉄欠乏性貧血
(5)    慢性骨髄性白血病急性転化

a (1), (2), (3)  b (1), (2), (5)  c (1), (4), (5)   d (2), (3), (4) 
e (3), (4), (5)

 

 

9.骨髄異形成症候群について正しいのはどれか。

(1)    染色体異常がほぼ全例で検出される。
(2)    骨髄細胞の形態によって診断される。
(3)    クローン性の造血障害である。
(4)    複雑な核型異常を示す例では白血病に移行する率が高い。
(5)    骨髄増殖性疾患に移行することはない。

a (1), (2), (3)  b (1), (2), (5)  c (1), (4), (5)   d (2), (3), (4)
e (3), (4), (5)

 

正答

7)d

8)b

9)d

 

 


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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:52 | 血液疾患(汎血球減少、移植他)

2010年9月15日

輸血学:医学部血液内科試験問題


血液内科(輸血学)の問題紹介と解説を続けたいと思います。

 

輸血に関して正しいのはどれか。一つ選べ。

a  体重80 kgの患者に赤血球製剤を2単位輸血すれば、Hbは約2 g/dL上昇する。

b  輸血した血小板の約10%は脾臓に捕捉される。

c  Corrected count increment (CCI)の計算は、血小板輸血効果の評価に役立つ。

d  新鮮凍結血漿製剤は融解後6時間以内に輸注する。

e  造血幹細胞移植時の輸血療法は、血小板輸血より赤血球輸血が中心となる。




(解説)

a 赤血球製剤を1単位輸血すると、Hbは [40/体重] (g/dL)の増加が期待できる。したがって、予測Hb上昇は1 g/dLとなる。

b 輸血した血小板の1/3が脾臓で補足され壊される。

c 正しい。

d 新鮮凍結血漿製剤は、凝固因子の失活を防ぐため、融解後3時間以内に輸注する。

e 造血幹細胞移植時の輸血療法は、血小板輸血が中心である。




(答え) c

 

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2010年9月14日

アルブミン補充:医学部血液内科試験問題


血液内科(輸血学)の問題紹介と解説を続けたいと思います。

 

アルブミンの不適切使用例はどれか。一つ選べ。

a 出血性ショック

b 人工心肺を使用する心臓手術

c 肝硬変に伴う難治性腹水に対する治療

d 重症熱傷

e 脳虚血

 

(解説)

厚労省が示している不適切使用例には、他に、「蛋白質源としての栄養補給」、「単なる血清アルブミン濃度の維持」、「末期患者への投与」がある。


(答え)e


 

【関連記事】

造血幹細胞移植

移植片対宿主病(GVHD)の分類と診断

血球貪食症候群(HPS)(8回シリーズ)

溶血性貧血(PNH、AIHAほか) (8回シリーズ)

造血幹細胞移植後の再発(4回シリーズ)

造血幹細胞移植前処置としてのATG(6回シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC:図解シリーズ)


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2010年9月13日

造血幹細胞移植:医学部血液内科試験問題


血液内科の問題紹介と解説を続けたいと思います。

 

造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)に関する下記の記述について、誤っているのはどれか。一つ選べ。

a 急性GVHDは移植後100日以内に起こりやすい。

b  慢性GVHDは移植後100日以降に起こりやすい。

c  急性GVHDの主な標的臓器は、皮膚・肝・腸管である。

d 同系造血幹細胞移植とは、親子間造血幹細胞移植のことである。

e  GVHDの標準予防法は、シクロスポリン(またはタクロリムス)・メトトレキセート併用療法である。




(解説)同系造血幹細胞移植とは、一卵性双生児間造血幹細胞移植を指します。


(答え)d

 

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移植片対宿主病(GVHD)の分類と診断

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溶血性貧血(PNH、AIHAほか) (8回シリーズ)

造血幹細胞移植後の再発(4回シリーズ)

造血幹細胞移植前処置としてのATG(6回シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC:図解シリーズ)


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2010年9月12日

同種骨髄移植と輸血学:医学部血液内科試験問題


血液内科「病棟実習」試験 問題紹介と解説を続けたいと思います。
今回は、輸血学の問題です。

 

同種骨髄移植を行う際、移植(輸注)する骨髄液から赤血球の除去が必要なドナー/レシピエントの血液型組合せはどれか。2つ選べ。なお、A+はA型RhD陽性を指す。

a  A+/AB+

b  A-/AB+

c AB+/A+

d  B+/A+

e  O+/AB+

 

(解説)

レシピエントとドナーのABO血液型が異なる移植を、ABO不適合移植と言います。

ABO不適合には、以下があります。

1)患者血清中にドナー赤血球に対する規則抗体があるABO主不適合(ABO major mismatch

2)ドナー血漿中に患者赤血球に対する規則抗体があるABO副不適合(ABO minor mismatch

3)その両者を含むABO主副不適合(ABO major/minor mismatch

 

移植する骨髄液の赤血球除去が必要なのは、ABO主不適合かABO主副不適合です。

cはABO不適合、dはABO主副不適合です。

 

(答え)

cとd



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2010年9月11日

血液凝固検査:医学部血液内科試験問題

本年度の、血液内科「病棟実習」試験 問題紹介と解説を続けたいと思います。
今回の問題は、正答率99.1%です。

このタイプ問題は、金沢大学では毎年出題されています。出題者が変更されないかぎり今後も毎年出題されるでしょう。高い正答率を期待している問題ですので、答率99.1%は嬉しい数字です。

 参考:血液凝固検査入門(図解シリーズ)

 

血栓止血関連マーカーの変動を示した下記の記載のうち正しいものはどれか.1つ選べ.

 

  出血時間 PT APTT HPT
第XIII因子インヒビター 正常 正常 延長 正常
von Willebrand病 延長 正常 延長 低下
ワルファリン内服 正常 延長 延長 正常
アスピリン内服 延長 正常 延長 正常
血小板無力症 延長 正常 正常 正常

PT:プロトロンビン時間APTT:活性化部分トロンボプラスチン時間、HPT:ヘパプラスチンテスト

(解説)

1)第XIII因子インヒビターでは、APTTは正常です。

2)von Willebrand病では、HPTは正常です。

3) ワルファリン内服では、HPTは低下します。

4)アスピリン内服では、APTTは正常です。

5)全て正しいです。


(正答)

血小板無力症

  

【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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2010年9月10日

アスピリン&ワルファリン:医学部血液内科試験

 

平成22年度血液内科「病棟実習」試験 問題紹介と解説を続けたいと思います。
今回の問題は、正答率88.8%です。

 

血栓止血の臨床に関する記載として正しいはどれか.1つ選べ.

(a)    肺塞栓(PE)に対する抗血栓療法としては,アスピリンが第一選択である.

(b)    冠動脈ステント留置後に対する抗血栓療法としては,ワルファリンが第一選択である.

(c)    心原性脳塞栓予防を目的とした抗血栓療法としては,アスピリンが第一選択である.

(d)    線溶療法を行うと血中α2プラスミンインヒビター(α2PI)活性が低下する.

(e)    未分画ヘパリン(標準ヘパリンとも言う)はアンチトロンビン非依存性に抗凝固作用を発揮する.

 


(解説)

参考:抗血栓療法、抗血小板療法、抗凝固療法(アスピリン、ワーファリン)

(a)    肺塞栓(PE)に対する抗血栓療法としては,内服薬としてはワルファリンが第一選択です。

(b)    冠動脈ステント留置後に対する抗血栓療法としては,アスピリンやプラビックスなどの抗血小板薬が用いられます。

(c)    心原性脳塞栓予防を目的とした抗血栓療法としては、ワルファリンが第一選択です。

(d)   その通りです。なお、PICは上昇します。

(e)   未分画ヘパリン(標準ヘパリン)はアンチトロンビン依存性に抗凝固作用を発揮します。ですから、ヘパリンは、アンチトロンビン活性が低下している状況では、充分な効果を発揮しません。

 

(正答)

(d)  

  

【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

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2010年9月9日

血小板数低下:医学部血液内科試験

平成22年度血液内科「病棟実習」試験 問題紹介と解説を続けたいと思います。
今回の問題は、正答率98.1%です。ほとんどの人に正答してもらって嬉しいです。

 

血小板数低下をきたす疾患に関する記載として正しいものはどれか.1つ選べ.

(a)    溶血性尿毒症症候群(HUS)ではADAMTS 13活性が上昇する.

(b)    血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)でピロリ菌感染が証明されれば,除菌療法が約6割の症例で血小板数を上昇させる.

(c)    HELLP症候群の3徴候は,溶血,心不全,血小板数低下である.

(d)    特発性血小板減少性紫斑病(ITP)においては,平均血小板容積(mean platelet volume:MPV)が上昇する.

(e)    挙児を希望する抗リン脂質抗体症候群(APS)の女性患者に対しては,ビタミンKの内服が有効である.





(解説)

今回は、問題選択肢の中でも参考となるブログ記事にリンクをはりました。

(a)    溶血性尿毒症症候群(HUS)では、ADAMTS 13活性はあまり変化しません。血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)では、ADAMTS13に対する自己抗体が出現して、ADAMTS13活性が低下します。

(b)    ピロリ菌感染が証明されれば,除菌療法が約6割の症例で血小板数を上昇させるは、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)です。

(c)    HELLP症候群の3徴候は,溶血,肝不全,血小板数低下です。

(d)   その通りです。参考記事:MPV、PDW(血小板マーカー)

(e)   挙児を希望する抗リン脂質抗体症候群(APS)の女性患者に対しては,アスピリン療法や、アスピリン&ヘパリン併用療法が行われることがあります。なお、ワルファリンは、催奇形性の副作用のため使用できません。

 

(正答)

(d)  

  

【リンク】

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2010年9月8日

播種性血管内凝固症候群(DIC):医学部血液内科試験

平成22年9月6日(月)15:30〜16:30に、平成22年度血液内科「病棟実習」試験が行われました。
全体の平均点が、81.2点でしたので、例年より簡単な試験だったのではないでしょうか。

問題紹介と解説をブログ記事でアップさせていただきたいと思います。

今回の問題は、正答率91.6%です。


播種性血管内凝固症候群(DIC)に関する記載として誤りはどれか.1つ選べ.

(a)    急性前骨髄球性白血病に合併したDICにおいては,血中α2プラスミンインヒビター(α2PI)活性が著減する.

(b)    敗血症に合併したDICにおいては,血中フィブリノゲンが著減する.

(c)    敗血症に合併したDICにおいては,血中トロンビン-アンチトロンビン複合体(TAT)が著増する.

(d)    線溶亢進型DIC(旧名称:線溶優位型DIC)においては,血中プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)が著増する.

(e)    線溶抑制型DIC(旧名称:凝固優位型DIC)においては,血中プラスミノゲンアクチベーターインヒビター(PAI)が著増する.




(解説)

(a)    急性前骨髄球性白血病(APL)では、線溶亢進型の播種性血管内凝固症候群(DIC)になります。過剰なプラスミン産生に伴い(PICは著増します)、血中α2プラスミンインヒビター(α2PI)活性は消費性に低下します。

(b)    敗血症では、強い炎症反応に伴い、DICの合併がなければフィブリノゲンは上昇します(重症の肝不全合併例を除く)。DICを合併しても、あまりフィブリノゲンは低下しません。
DIC診断基準の中には、フィブリノゲンを外したものもあります(参考:急性期DIC診断基準)。

(c)    DICの本態は著しい凝固活性化です。少なくとも国家試験、卒業試験レベルでは,血中トロンビン-アンチトロンビン複合体(TAT)は著増します。

(d)    その通りです。TATもPICも著増します。FDPも著増しやすいです。

(e)    その通りです。そのために、線溶活性化は軽度(PICの上昇は軽度)に留まります。

 

(正答)

(b)  

  

【リンク】

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2010年9月7日

感染症治療Up to Date 2010 in Ishikawaのご案内


感染症治療 Up to Date 2010  in Ishikawa

日程:2010年9月24日(金) 18:40〜20:40
会場:金沢都ホテル
 5階 加賀の間  金沢市此花町6-10 TEL:076-261-1111


概要:

情報提供 18:40〜19:00 
『クラビット錠500mg1日1回投与の有効性、安全性について』  第一三共株式会社

開会挨拶 19:00〜19:05 金沢大学保健学系病態検査学 教授 藤田 信一先生



一般講演 19:05〜19:35

 座長: 金沢大学附属病院 呼吸器内科  臨床教授  藤村 政樹


講演1『呼吸器感染症におけるレボフロキサシンの使用経験』


金沢社会保険病院 呼吸器内科 部長 渡辺 和良先生


講演2『高齢者施設におけるレボフロキサシンの有用性』

三宅医院 院長 三宅 靖先生



特別講演 19:35〜20:35

座長:金沢医科大学   呼吸器内科   教授  栂 博久 先生

『肺炎と心不全との接点 −病態、および画像所見からー』

琉球大学大学院医学研究科 
感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)教授  藤田 次郎 先生


閉会挨拶 20:35〜20:40 金沢医科大学 臨床感染症学 教授 飯沼 由嗣 先生

主催:第一三共株式会社 
後援:石川県病院薬剤師会

 

【リンク】

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2010年9月6日

金沢大学第三内科HP&ブログと検索エンジン

金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)のHPやブログにご訪問いただく経路はいくつもあると思いますが、どうもYahooやGoogleなどの検索エンジンを通してご訪問いただくことが最も多いようです。

最近1ヶ月において、どのような検索エンジンを通してご訪問いただいているかの、統計を紹介させていただきます。


HPについて

1 Google 56.5%  
2 Yahoo!JAPAN 37.6%  
3 Bing 2.9%  
4 BIGLOBE 1.2%  
5 Goo 0.9%  
6 Excite 0.2%  
7 MSN 0.1%  
8 OCN 0.1%  
9 @nifty 0.07%  

 

ブログについて

1 Yahoo!JAPAN 54.7%  
2 Google 39.9%  
3 Bing 2.7%  
4 BIGLOBE 0.9%  
5 Goo 0.5%  
6 @nifty 0.3%  
7 OCN 0.2%  
8 Excite 0.2%  
9 MSN 0.08%  
  その他少数派(3件) 0.06%  

統計解析していませんので有意かどうかわかりませんが、HPはGoogle経由がやや多く、ブログはYahooがやや多いようです。

いずれにしましても、日本での検索エンジンは、Google&Yahooによってほぼ独占状態のようです。


【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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2010年9月5日

下腿の皮疹(紫斑):医学部CBT過去問解説

CBT過去問(受験生の記憶による予想問題)の解説

 

12歳の女児.扁桃炎に罹患後,腹痛と下腿伸側を中心に皮疹が出現した.皮疹は硝子圧法にて消退しない.下腿の皮疹の肉眼像を示す.

紫斑2

画像は、以下よりお借りしました。
MLEC

 

高率に傷害される臓器はどれか.

a 肝 臓
b 心 臓
c 腎 臓
d 肺
e 膵 臓

 

 

 

<ポイント>

上気道炎が先行して、両側下腿に特徴的な紫斑が出現しています。

腹部症状を伴っているのもポイントです。

Schönlein-Henoch紫斑病 (アレルギー性紫斑病)と考えられます。

本疾患は、腹部症状(腸重積、腹痛、下血など)、関節痛、血尿、腎障害(IgA腎症に類似)を伴うことがあります。

 

<画像の説明>

両側下腿に左右対称性の紫斑が出現しています。

「皮疹は硝子圧法にて消退しない」というのは、確実に紫斑である(血管外に血液が出ている)ことを意味しています(たとえば紅斑であれば消退します)。

 

<選択肢の解説>

○   c:Schönlein-Henoch紫斑病(アレルギー性紫斑病)では、腎障害を合併することがあります。
 × a、b、d、e:これらの臓器の合併症はない。


<正答> c

 


<Schönlein-Henoch紫斑病(アレルギー性紫斑病) >

1.    血管性出血性素因。皮膚出血斑(特に下肢に左右対称性の紫斑)が出現。全身性の血管炎が本態(血管壁にIgAの沈着)。

2.    小児に多い。

3.    上気道感染が先行。

4.    時に、腹部症状、関節痛、血尿、腎障害を伴う。

5.    PT、APTT、出血時間、血小板数は正常。時に、第XIII因子が低下。

6.    腎障害がなければ、予後は良好。自然治癒も多い。

7.    画像が重要です! この疾患が、CBTや国試で出題される時は、まず画像が添えられます。


 

【リンク】

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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2010年9月4日

播種性血管内凝固症候群(DIC):医学部CBT過去問解説

CBT過去問の予想問題の解説

1)発熱:医学部CBT過去問解説

2)出血傾向:医学部CBT過去問解説

3)発熱と出血:医学部CBT過去問解説

4)血液凝固検査:医学部CBT過去問解説

より続く。

シリーズですので、前記事の1)2)3)4)をご覧になっていない場合には、上記の前記事からご覧いただけるでしょうか。

 

<今回のCBT症例の要点>

感染症を発症したと考えられる症例です。

出血症状(下肢に斑状の出血)がみられています。

血小板数低下、PT延長、フィブリノーゲン低下、FDP上昇より、播種性血管内凝固症候群(DIC)合の合併が考えられます。FDP上昇が極めて特徴的所見です。

なお、FDP上昇は、DICの他には深部静脈血栓症(DVT)や肺塞栓(PE)でもみられます。


<キーワード>

1)発熱、抗菌薬(→感染症)

2)斑状の出血が多数(→出血症状)

3)血小板数著減、FDP上昇、フィブリノーゲン低下(→DIC)

4)PT延長(→DICの他に、ビタミンK欠乏症、肝不全などでも。)

 

<DICの診断> 血液凝固検査(図解)

厚生労働省DIC診断基準 :以下項目の有無または値によりスコアリング.

1. 基礎疾患の存在.
2. 出血症状の存在.
3. 臓器症状の存在.
4.    血小板数の低下
5.    血中FDP(Dダイマー)の上昇
6.    血中フィブリノーゲンの低下
7.    プロトロンビン時間(PT)の延長(進行例ではAPTTも延長)

 

<DICの検査所見(診断項目以外) 血液凝固検査(図解)

1. アンチトロンビン (AT)の低下
2. プラスミノゲンの低下、α2プラスミンインヒビター( α2PI )の低下。
3. トロンビン-アンチトロンビン複合体(TAT)の上昇。
4. プラスミン-α2PI複合体(PIC) の上昇。
 


 

【リンク】

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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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2010年9月3日

血液凝固検査:医学部CBT過去問解説

CBT過去問の予想問題の解説

1)発熱:医学部CBT過去問解説

2)出血傾向:医学部CBT過去問解説

3)発熱と出血:医学部CBT過去問解説

より続く。

連問形式ですので、前記事の1)2)3)をご覧になっていない場合には、上記の前記事からご覧いただけるでしょうか。

4連問の4番目の問題は、病態または治療と関連した問題が出題されることになっています。

 

(4/4)

56歳の男性.発熱を主訴に来院した.10日前より微熱と倦怠感があった.近医で抗菌薬を処方されたが改善せず,昨日は体温38.5℃まで上昇した.立ちくらみが出現し,動くと動悸がする.

下痢,体重減少,咳・痰はなく,周囲に同じ症状の人もいないという.身長172cm,体重68kg.脈拍90/分,整.血圧130/80mmHg.下肢に斑状の出血が多数みられた.

歯肉出血は認めない.胸部聴診上,収縮期雑音を認める.

赤血球450万,白血球7,600,血小板3.2万,出血時間延長,PT時間20秒,フィブリノーゲン100mg/dL,FDP 50μg/mL.



この疾患はなにか.

a 血友病
b DIC
c ITP
d von Willebrand病
e TTP



 

(解説)

a 血友病は伴性劣性遺伝する出血性疾患です。関節内出血や筋肉内出血が特徴です。血液検査ではAPTTが延長しますが、PT出血時間は正常です。

b 本例は、FDP上昇、血小板数低下、フィブリノーゲン低下、PT延長より、播種性血管内凝固症候群(DIC)合併と考えられます。

c ITPでは血小板数が低下しますが、その他には所見はありません。

d von Willebrand病は、常染色体性優性遺伝する出血性疾患です。鼻血などの粘膜出血が特徴的です。血液検査ではAPTT出血時間が延長しますが、PTは正常です。

e TTPは、1.血小板数減少、2.溶血性貧血(赤血球破砕像)、3.動揺する精神症状、4.腎障害、5.発熱、が5主徴です。FDP上昇や、フィブリノーゲン低下は見られません。

 

(正答)b

(続く)播種性血管内凝固症候群(DIC):医学部CBT過去問解説 へ

 

【リンク】

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2010年9月2日

発熱と出血:医学部CBT過去問解説

CBT過去問の予想問題の解説

1)発熱:医学部CBT過去問解説

2)出血傾向:医学部CBT過去問解説

より続く。

連問形式ですので、前記事の1)2)をご覧になっていない場合には、上記の前記事からご覧いただけるでしょうか。

4連問の3番目の問題は、臨床検査所見と関連した問題が出題されることになっています。

これも、作題する方の立場になりますと、どうしても無理な出題になりがちのように思います(無理矢理に臨床検査所見の問題にせざるをえないため)。

 

(3/4)

56歳の男性.発熱を主訴に来院した.10日前より微熱と倦怠感があった.近医で抗菌薬を処方されたが改善せず,昨日は体温38.5℃まで上昇した.立ちくらみが出現し,動くと動悸がする.

下痢,体重減少,咳・痰はなく,周囲に同じ症状の人もいないという.

身長172cm,体重68kg.脈拍90/分,整.血圧130/80mmHg.下肢に斑状の出血が多数みられた.

歯肉出血は認めない.胸部聴診上,収縮期雑音を認める.眼瞼結膜の蒼白を認める.


診断上重要な所見はどれか.

a アルブミン
b ビリルビン
c FDP
d LDH
e ALP


 

(解説)

a 特に関係ありません。

b 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)溶血性尿毒症症候群(HUS)などの溶血を来す疾患では、間接ビリルビンが上昇します。閉塞性黄疸では、直接ビリルビンが上昇します。

c 本例では、感染症を基礎疾患に播種性血管内凝固症候群(DIC)を合併したと考えられます。FDPは、DICの診断にDダイマーや血小板数とならんで、最も重要なマーカーです。

d TTPやHUSでは、溶血を反映してLDHは上昇します。

e ALPは、肝胆道系疾患、骨疾患(骨転移など)で上昇します。

 

(正答)c

(続く)血液凝固検査:医学部CBT過去問解説 へ

 

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2010年9月1日

出血傾向:医学部CBT過去問解説

CBT過去問の予想問題の解説

1)発熱:医学部CBT過去問解説 より続く。

連問形式ですので、前回記事をご覧になっていない場合には、上記の前回記事からご覧いただけるでしょうか。

4連問の2番目の問題は、身体所見と関連した問題が出題されることになっています。

これも、作題する方の立場になりますと、どうしても無理な出題になりがちのように思います(無理矢理に身体所見の問題にせざるをえないため)。

 

(2/4)

56歳の男性.発熱を主訴に来院した.10日前より微熱と倦怠感があった.近医で抗菌薬を処方されたが改善せず,昨日は体温38.5℃まで上昇した.立ちくらみが出現し,動くと動悸がする.

下痢,体重減少,咳・痰はなく,周囲に同じ症状の人もいないという.

身長172cm,体重68kg.脈拍90/分,整.血圧130/80mmHg.下肢に斑状の出血が多数みられた



みられる可能性の低い所見はどれか

a 歯肉出血
b 心雑音
c 血尿
d 眼瞼結膜の蒼白
e 下肢のむくみ

 

(解説)

a 出血症状(歯肉出血)がみられており、他の出血症状も見られる可能性があります。
b 立ちくらみ、動悸は貧血を想定させます。また、発熱もみられており心雑音が聴取される可能性があります。
c 出血症状(歯肉出血)がみられており、他の出血症状も見られる可能性があります。
d 貧血があれば、眼瞼結膜が蒼白となります。
e 下肢のむくみは、心・肝・腎疾患や、甲状腺機能低下症、種々の原因による低アルブミン血症などでみられることがありますが、本例ではあまり関係ありません。

 

(正答)e

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【リンク】

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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:45 | 医師国家試験・専門医試験対策

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